- 著者
-
渡辺 裕子
鈴木 和子
- 出版者
- 千葉大学看護学部
- 雑誌
- 千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
- 巻号頁・発行日
- no.15, pp.149-154, 1993-03
家族成員間の介護労働の分散化とは何かを明かにするため,要介護老人を介護している18家族について,家族の介護労働に関するデータを収集し分析した。その結果,介護労働の分散化を構成する因子として,(1)家族成員(2)介護労働(3)人間関係を抽出し,この構成因子の特徴の組み合わせにより,介護労働の分散化の分類を試みた。また,影響因子の作用としては,(1)促進(2)阻害が,影響因子の内容としては,(1)情緒,(2)コミユニケーション,(3)手段,(4)認識を抽出した。これにより,家族の介護労働の分散化を総合的に捉え,誰にどのような援助が必要かを導き出す援助アセスメントに有効な示唆が得られた。