- 著者
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佐古 曜一郎
榊原 朋子
- 出版者
- 国際生命情報科学会
- 雑誌
- Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, no.1, pp.8-22, 1998-03-01
赤・黄・緑・青・黒という5色のセルスポンジを実験対象サンプルとして、いわゆる功能者を被験者に、一連の色の視覚外認識実験を行った。被験者の視覚はアイマスクで厳重に遮蔽し、手かざしで色を感知・識別してもらった。実験対象サンプルは、被験者が接触することのないようにケースをかぶせて呈示した。このケースは2種類準備し、1つは、可視光を遮蔽しない透明なケース、もう1つは、可視光を遮蔽する黒いケースであった。また被験者にはケースの種類を正しく通知する場合と、黒いケースを用いているのに透明ケースであると思わせるというように偽りの情報を通知する場合とを、混在させた。ケースの種類と被験者に通知した内容の種類の組合せにより、4つに分類される実験を各々200試行実施し、統計的に評価した。各実験とも認識率は有意な高さであったが、さらに透明ケースの方が黒いケースを用いた場合より認識率が高く、また被験者はケースの種類によらずケースは透明であると通知されている方が、認識率が高いことが見い出された。なお通知情報の真偽による認識率の差は見い出されなかった。