- 著者
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川端 康之
- 出版者
- 大阪樟蔭女子大学
- 雑誌
- 大阪樟蔭女子大学学芸学部論集
- 巻号頁・発行日
- vol.42, pp.77-82, 2005-03-08
基礎科目から専門科目への連続性を確保するため、食物栄養学科1回生春学期必修科目の「化学」と「食品学総論」の授業について、1セメスターを前半・後半に分割し、前半を「化学」後半を「食品学総論」にあて、週2回の授業を試行的に行った。小テスト、期末試験、試験後アンケートの結果から、基礎から専門への連携がとりやすくなる、ゴールデンウィーク前に授業回数を確保できる、学生・教員ともに集中して授業が行えるなどの利点がある一方で、他学科からの履修生を受け入れにくい、再履修生を出したときの対応が難しい、授業の進み方が早く感じられる、などの欠点があることがわかった。新教育課程で学習した学生の入学時には、現在よりも学力格差の拡大が予想されるため、従来からの授業内容である「専門基礎科目としての化学」のほかに、化学を選択してこなかった学生を救済する目的の「高校化学の補習」を新たな科目として設定する必要があると感じた。