著者
牛山 武久
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.673-677, 2004-10-18
参考文献数
18

男性であれ女性であれ, 脊髄損傷者(以下, 脊損者)の方が「子供が生まれた」と報告してくる時ほど嬉しいことはない. 脊髄損傷の性機能障害は男性では勃起, 射精障害であり女性では妊娠, 出産の問題である. 両者共通の問題では性感覚障害(オーガスム障害を含む), 結婚, 離婚がある. こうした脊損者の性機能障害に関する情報の中で, 特に女性に関する情報が少なく, また簡単に解決できない課題も多いのが現状である. 筆者は現実的にその解決の難しさを十分味わってきたが, 近年になって勃起障害や射精障害の治療面でいくつか改善されてきたし, 女性の性機能や出産に関する情報も増えてきた. 本邦では女性に関する情報がまだ少ないのでここでは文献的考察を付加して述べることにする. 性機能の抱える問題に向かうには, 一人ひとりが単独で活動していては解決の道は遠く, 各専門家とネットワークを作ることが今後の課題となろう. 男性脊髄損傷の性機能障害 1. 勃起障害とその治療 脊髄損傷に起因する勃起障害は, 精神的あるいは身体的に性的刺激があっても反応せず勃起しないことが第一の問題である.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 脊髄損傷の性機能障害(2003年 第40回日本リハビリテーション医学会学術集会 東京)(牛山 武久),2004 https://t.co/yJuG3Jr7SC

収集済み URL リスト