著者
荻原 範彦
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.1151-1160, 1968-09-01

子宮頚癌放射線治療に際して白血球減少症をよく経験するが, 本症が照射前に予測できるならば治療計画の立案に有利となる. 著者は, 放射線治療を受けた子宮頚癌患者47例の白血球減少状態と照射前血液および骨髄所見との関係を検討した結果, 照射前の末梢血および骨髄の所見から, 照射により招来される白血球減少状態を予測しうることを明らかにすることができた. また減少を予測された症例にいくつかの抗白血球減少剤を使用した結果を検討した. その概要は次の通りである. 1. 照射中の白血球減少状態は, 照射前白血球数と初期白血球増多率との相関から予測することができる. 2. 照射終了後, 骨髄の低形成化によると思われる長期にわたる白血球減少状態を, 照射前の骨髄細胞数と白血球数との相関から予測することができる. 3. 以上の結果に基づいて, 照射による白血球系の障害を避けて照射を完了しうるような, 放射線治療基準を作製した. 4. イノシン, セファランチン, グルタチオン等の薬剤に抗白血球減少作用を認めた.

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CiNii 論文 -  放射線白血球減少症の対策に関する研究 https://t.co/o7kXuLXPAU

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