著者
田中 千鶴 荒巻 奈美 高 英淑
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.213-216, 1999

切迫早産と診断されて入院する妊婦は, 様々なストレスを感じているといわれている。今回, 妊娠中期に早期破水となり, 絶対安静を余儀なくされた2例の妊婦の看護を経験した。この2例は全く同じような状況に置かれながら, 対照的な心理的反応を示した。この2例のケアから, 次のような示唆を得ることができた。1)同じような状況にあってもその人の性格や生活背景によって, ストレスの表現は全く異なる。2)絶対安静を強いられる妊婦は, 表現するしないに関わらず, 多くのストレスを感じている。3)妊婦が児の生存をどれくらい現実的に感じられるかということが, 妊婦の治療意欲に大きく影響する。

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