著者
松村 真宏
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, 2004-01-01

本論文は,意思決定にとって重要な事象や状況の発見を扱うチャンス発見をテーマとしてテキストマイニング,コミュニティマイニングについて論じており,3部構成からなる.第I部は「チャンス発見のためのテキストマイニング」と題して,議事録などのテキストデータを対象として,活性伝播,議論構造の可視化によって重要な事象を発見する手法について述べている.参加者の意識を変えるキラリと光るキーワードや発言に焦点を当てている点が新しい.第II部は「オンラインコミュニティにおける影響伝播」と題し,オンラインコミュニティの参加者や投稿内容の影響度を測る影響の普及モデル(IDM)を提案している.対話型コミュニケーションにおいてよく伝播する語ほど影響度が高いとみなして,コミュニケーションに参加している人の興味・関心の焦点を捉えている点が新しく,オンラインコミュニティから影響力のあるオピニオンリーダの発見や,オピニオンリーダのプロファイリングヘの応用も示されている.第III部は「オンラインコミュニティのダイナミズム」と題し,WWWのリンク構造解析と2ちゃんねるの共分散構造分析による解析を行っている.リンク構造の時系列変化が世の中の大きな変動の予兆を示すことや,何の法則性も存在しない混沌としたコミュニティに見える2ちゃんねるにも,その盛り上がりを支配する法則が存在していたことが示されている.

言及状況

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こんな論文どうですか? チャンス発見のためのコミュニティマイニングに関する研究(知識情報インフラストラクチャ)(<特集>人工知能分野における博士論文)(松村真宏),2004 http://id.CiNii.jp/Lww4L
RT @hmorimori : @aTaGo 同じ人だけどこれも.http://ci.nii.ac.jp/naid/110002809152

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