- 著者
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牛尾 哲敏
野間 和夫
松尾 悟
高橋 雅文
浜津 尚就
大西 英雄
増田 一孝
中山 功
宮川 忠士
高橋 昌章
- 出版者
- 公益社団法人日本放射線技術学会
- 雑誌
- 日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.4, pp.538-541, 1994-04-01
- 被引用文献数
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5
以上の実験と結果に基づき私達は, 1)180度収集法では, SPECT収集時のスタート位置, 標的臟器と検出器との距離により画像歪みが生じるために, 画像の信頼性には問題が残る.2)360度収集法は180度収集法と比べ, OUT(前壁部想定)とIN(後壁部想定)の画像の歪みの差が少ないため有用である.3)密度1.0g/cm^3における回転中心(深部)のMTFは, エネルギーの高い^<123>I, ^<99m>Tcが^<201>T1より優れている.そのため, ^<123>I, ^<99m>Tcを用いた心筋SPECTでは, 吸収補正の問題は残るものの, 画像の正確度から360度収集がよい.4)今回実験に用いたファントムおよびLSF, MTF, 歪率, S/N比スペクトルによる解析方法は心筋SPECT画像の画質評価に有用である.と言った知見を得る事ができた.最後に, この機会を与えてくださった核医学分科会会長藤田先生ならびに, 座長先生, 各役員の皆様に深く感謝致します.