著者
杉田 精司
出版者
生命の起原および進化学会
雑誌
Viva origino (ISSN:09104003)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.212-214, 2005-09-30

地球に生命が誕生したのは今から40億年程度も昔であると考えてられているが、その当時の地質学的記録はほとんど残っていない。しかし、火星表面には、地質学的記録を保持した地層が数多く残っており、生命が誕生した当時の環境が火星探査によって明らかにされる可能性がある。一方のタイタンは、非常に還元的な大気を持ち、宇宙線や紫外光などのエネルギーによって、さまざまな無生物的有機反応が起きている。タイタンにおける無生物的有機反応を詳細に調べれば、原始地球の大気に於ける分子進化過程に関する新しい知見を得られる可能性がある。本セッションでは、生命の起源に深い関連を持つこれらの2つの星について、最新の探査結果と研究紹介がなされた。

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