著者
梅崎 勇
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.56-62, 1955-10-30

1. Brachytrichia Quoyi (A_G.) BORN. & FLAH(アイミドリ)の葉状體の發生及び絲状體の分岐の機構を研究した。2. 葉状體の幼體期は小形實質半圓形である。絲状體はその内部に稍緩く直立し,平行に配列して,その基部で直立し,僅かに分岐する。3. 葉状體の幼體期の絲状體は Kyrtuthrix dalmatica ERCEG. 及び Hormactis Balani THUR. の幼體期のものとして記載し圖示したものは全く異なる。且つ全生涯を通じて斯様な絲状體を観察することが出来なかつた。4. 絲状體のV-分岐は幼體期は正のV形を,成體期の直立絲状體は逆のV形を示し,2型に分類出来る。5. Brachytrichia 〓の絲状體の分岐はV-分岐と言うよりは寧ろY-分岐と命名するのは妥當である。6. Kyrtuthrix 〓の分岐は厳密には分岐と言はれなく,Brachytrichia 〓の分岐と明に區別される。7. 本研究により将来 Brachytrichia 〓の分類の訂正が必要となつた。最後にあたり御懇篤なる御指導を頂いた米田勇一先生に,又研究材料を18回にも渉り採集して頂いた内海富士夫先生に感謝の意を表する。

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