- 著者
 
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             神野 真吾
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 美術科教育学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 美術教育学 : 美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - no.27, pp.205-218, 2006-03-31 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             1
             
             
             
          
        
 
        
        
        明治期に,西欧の制度を移入し,美術という言葉が生まれて以降,日本においては,美術家たちによって実践される「美術」と,教育現場で行われる「美術教育」の間に,次第に距離が生じ,断絶した状況が生じている。その一方で生涯学習をはじめ,一般市民の美術は,「美術」「美術教育」いずれともほとんど関わりを持たずに,盛んに取り組まれている現実がある。こうした混沌とした状況の中,現在,美術・美術教育をとりまく環境は大変厳しいものとなっている。今こそ,我々は近代化の中で美術と美術教育が辿ってきた道程を顧み,私たち日本人にとって必要な美術の在り方を,構築する必要があるのではないだろうか。