著者
織田 二郎 永益 英敏
出版者
日本植物分類学会
雑誌
分類 : bunrui : 日本植物分類学会誌 (ISSN:13466852)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.121-130, 2007-08-20
被引用文献数
2

ミヤマカンスゲの有花茎の着く位置を調べたところ,極内分類群ごとにまとまった相違があることが分かった.有花茎には側生のものと中央生のものがあり,その特徴により,大きくAタイプ(株単位は中央生の有花茎で終わらない,すなわち有花茎は側生のみ)とBタイプ(株単位は中央生の有花茎で終わる)の2つが認められた.さらにAタイプには,側生の有花茎が葉腋に常に単生するA-1タイプ(ミヤマカンスゲ,コミヤマカンスゲ,マルミノミヤマカンスゲ)と,しばしば複数の有花茎を持つA-2タイプ(アオミヤマカンスゲ),Bタイプには,有花茎は常に中央生かつ側生のB-1タイプ(キンキミヤマカンスゲ),通常は中央生のみだが時に側生の有花茎も持つB-2タイプ(ニシノミヤマカンスゲ),常に中央生で側生の有花茎を特たないB-3タイプ(ツルミヤマカンスゲ)という違いがあることが分かった.これらの事実は分類学的に有意であると考えられる.

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