- 著者
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川上 正浩
- 出版者
- 大阪樟蔭女子大学
- 雑誌
- 大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要 (ISSN:13471287)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, pp.67-82, 2008-01-31
- 被引用文献数
-
3
近年,携帯電話上でのメール(携帯メール)によるコミュニケーションが一般化するに伴い,メール上での感情表現のための顔文字の使用もまた一般化している。本研究では顔文字自体が表す感情,強調を調べることにより顔文字のデータベースを作成することを目的とする。顔文字が有する文脈依存性を鑑み,"どの感情を表しているか"という観点ではなく,"それぞれの感情をどの程度表しているか"という観点から,顔文字が表す感情についてのデータベースを作成した。またこれに加えて,当該顔文字が"どの程度文章を強調するか"という強調度についてもデータベース化した。 調査対象として31個の顔文字が選択された。調査参加者には,喜び・哀しさ・怒り・楽しさ・焦り・驚きのそれぞれの感情ごとに1(全く表れていない)から5(とてもよく表れている)までの5段階で,強調度については1(全く強調されない)から5(とても強調される)までの5段階で各顔文字に対する評定を行うことが求められた。これらの結果は図1および図2に示されている。本調査の結果は,顔文字を対象とした心理学的調査を行う際の顔文字が表す感情に関する評価を提供する基準となる。