- 著者
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宮尾 和樹
原田 利宣
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- デザイン学研究 (ISSN:09108173)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.1, pp.81-90, 2008-05-31
近年,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下,SNS)のユーザ数は急速に増加している。しかし多くのSNSサイトは汎用性を重視しており,すべてのユーザにとって必ずしも便利なものにはなっていない。そこで,本研究では,SNSサイトユーザ(以下,ユーザ)の価値観と利用機能等の関係を明らかにし,ユーザの価値観に対して最適なSNSサイトのプロトタイプの構築を目的とした。まず国内で運用中のSNSサイト,44サイトを数量化理論第III類とクラスター分析によって4つのクラスターに分類した。次に被験者101名に対し実験計画法を用いて作成した9つのサンプルに対する評価,SNSサイトの利用目的とSNSに対する印象に関するアンケートを行った。さらに利用目的で被験者を分類し,利用目的と各被験者クラスターが欲する機能との関係を明らかにした。以上の結果からSNSプロトタイプを作成し,検証実験を行った結果,機能の最適化により被験者クラスターの選好を制御できる可能性が示された。