著者
小貫 明
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.779-785, 2008-10-05
被引用文献数
1

19世紀後半にvan der Waalsは気体・液体相転移の理論を提出した.しかし蒸発・気化のように潜熱の関与する動的側面は意外にわかっていない.気体液体転移が起ると温度は不均一になり流体運動には潜熱輸送が重要になる.ヘリウムの超流動転移においては,線形熱伝導率が有限から無限になる.しかし転移点近くでは熱流による非線形効果が顕著になり,常流動・超流動界面が形成され,重力と熱流が拮抗して特異な自己組織化状態が実現される.

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