著者
坂田 浩之 川上 正浩 小城 英子
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要 (ISSN:13471287)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.91-98, 2009-01-31

本研究は,不思議現象に対する態度を研究する上での基礎作業として,現代の日本人女子大学生が実際に不思議だと感じていることを探索し,彼らにとっての"不思議"の潜在的な構造を明らかにすることを目的としたものである。20答法を応用した調査法を用いて記述データを収集し,それをテキストマイニング手法を用いて分析し,そこにどのようなキーワードが見出され,多く用いられているのか,またそれらのキーワードはどのようなクラスターを構成するのかについて検討を行った。その結果,"人間の不思議","自分の不思議","能力・可能性の不思議","好みの不思議","性の不思議","思考の不思議","差異の不思議","生理的欲求の強力さの不思議","心・感情の不思議","生・世界・文化の不思議","美・魅力に関連した事柄の不思議","身近な事柄の不思議",という12 のクラスターが抽出され,一般的傾向として,現代の日本人女子大学生が,実際には,身近で,普遍的で,自然なことに対して不思議という感覚を覚えることが明らかにされた。

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