著者
山田 敏彦
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.263-269, 2009-10-15

地球温暖化への対策や化石燃料の枯渇問題などから、サスティナブルな低炭素社会構築を目指し、持続再生可能なエネルギー生産のシステム開発が各方面で注目されている。アメリカ合衆国オバマ大統領のグリーン・ニューディール政策をはじめ、各国でその取り組みが開始されている。植物バイオマス資源からバイオ燃料、特にバイオエタノールを製造する技術もその一つである。アメリカ合衆国ではトウモロコシ子実からバイオエタノールを製造するためのプラント建設が、2000年以降急激に拡大し、2007年には25百万kLのエタノールが生産されている。食糧との競合を避ける意味で、セルロース系バイオマス資源が、将来の原料として、にわかに注目を浴びることになった。セルロース系バイオマスには、作物残渣である稲わら、麦わらやトウモロコシ・ストーバー(茎・葉)および木本植物の早生樹(ヤナギ、アカシア、ユーカリなど)があるが、ここでは草本系植物として、イネ科草類、特に、ススキ属植物について言及する。ここでは主に欧米におけるススキ属研究を紹介しながら、バイオ燃料のフィードストック用エネルギー作物としてのススキ属への期待について触れたい。

言及状況

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バイオエタノール存続岐路」 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/541943.html の解決策に高騰小麦の代替原料として「河原の葦類」を利用できないのだろうか?⇒ 『エネルギー作物としてのススキ属植物への期待(<特集>新MIDORI革命-夢エネルギーを追う-)』(北大での研究) http://ci.nii.ac.jp/naid/110007482 ...

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