著者
日原 広一
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.11-18, 2010-01-31

本論は,句作法や映画手法等創作体系において知られるモンタージュに着目。それが「ヒトの心を揺り動かすユニバーサルな法則」に関係するものと考え,そのモデル構築のための定義と構造を提示した。定義において,外延を心の諸機能(主観)であるのに対し,その内包を徹底的客観によって得られる心地よい響き合いとした矛盾の解決には,夏目漱石の主観の徹底的追及の果てに現れる非人情(超客観)という概念を当てた。また,超客観的な心地よい響き合い(ハーモニクス)の解説では,視覚系,聴覚系それぞれの種差といえる色相及び音律の生成アルゴリズムを用いた。そのことから,本論でいうモンタージュとは,その背後にある循環移行性を性質とする体系の作用反作用であるとした。モデルの検証は,ヒトの心を基礎、情緒、理性の3つの機能に大別させ,それぞれに対応したモンタージュ・モデル(ハーモニクス・ホイール)を設定。そこに循環移行性がみられるかどうかの方法でおこなわれた。結果,それぞれに循環移行性をもつモデルをつくることができた。

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日原 広一 「モンタージュの定義と構造化 : ヒトの心を揺り動かすユニバーサルな法則について」http://t.co/BCr3tVFUhR

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