著者
大平 滋彦 浜谷 朋之 瀬山 充博
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築デザイン発表梗概集 (ISSN:18829708)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.76-77, 2010-07-20

関西大学高槻ミューズキャンパスは、小学校、中学校、高校、大学、大学院、生涯学習センターを一つの建物に併せ持つ、他に類を見ない総合教育施設である。「社会貢献型都市キャンパス」を目指し、多くの施設を地域開放するとともに、災害時には防災拠点となるべく、避難所機能を備えることが求められた。このプロジェクトは、多世代の教育の場を一つに統合するという事業主の壮大な夢を、楽しく、多様に、かつ安全に空間化する試みである。計画は、JR高槻駅北東地区開発事業の一つに位置づけられ、一体的なまちづくりとともに進められてきた。計画地の西側、南側には高槻市の公園が間もなく整備され、園内のメイン通路よりキャンパスへのアクセスが可能になる。約53,000m^2の建物とグラウンドを約1.75haの敷地の中に高密度に納めるため、高層化を図り、日影規制等の法条件から現在の横配置が導かれた。教室機能をメインとする高層棟の東側1〜5階に小学校、6〜13階に中学校、高校を配置、西側には大学、大学院、生涯学習センターの諸機能が入る。低層棟には、小中高生のための体育施設と大学生と市民が利用するレストランが配置される。

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