著者
小関 利紀也
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.47-56, 1994
被引用文献数
1

ブルーノ・タウトの建築空間の探求は,何故にグラスハウスをもって突如として断絶したか。また,グラスハウスとジードルンクの思想とは,一般に相対立し,相互に矛盾するものと考えられているが,これらが1914年,同時に並行して実現され得た理由は何か,等々,タウトの造形思想の解明には難しい問題が数多く残されている。こうしたタウトの複雑な造形思想の問題について,ジャポニスムに始まる空間構成の探求と,工房思想を中心とする田園都市運動との両面からの解明を試みる。これらタウトの作品に通ずる二つの傾向を結びつけ,綜合する契機となったのは,タウトがファルケンベルクのジードルンクに見出した,社会的思想と呼ばれる共同体感情の空間感覚のヴィジョンであったが,この社会的思想の形成の経過から,グラスハウス成立の事情と,その造形思想の意味の解明を試みる。

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こんな論文どうですか? グラスハウスの意義 : ブルーノ・タウトのデザイン思想(小関 利紀也),1994 https://t.co/lbYd8EnB6R
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