著者
古屋 恵太
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.13-25, 2013-03-31

近年、大恐慌期以前のデューイの思想に、現代における「集合的知性」論のルーツを求める動きが見られる。本稿が目的とするのは、集産主義の時代、すなわち、1930年代のデューイの政治的著作を中心的に取り上げることで、この時代にこそ明言されたデューイの「集合的知性」の特性を導出することである。本稿では、デューイが政策や制度としての集産主義を、「集合的」なものを哲学的に思考する砥石とし、科学的探求者の協働や、人間の協働の具現化たる人工物に「集合的知性」を見出したことが論じられる。

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