著者
松岡 勝彦 野呂 文行
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-12, 2001-03

本研究では、2名の発達障害者(S1,S2)を対象に、援助行動の形成という文脈の中で、以前の被援助経験が対象者の反応にどのような影響を与えるのかについて検討した。研究1では、S1が作業中であるとき、常に援助してくれた他者(他者A)、あるいは援助をしてくれなかった他者(他者B)に対して、逆に他者が作業中であるときに、S1がどういう反応を示すかを測定し、他者Aを援助する反応が生起するための環境条件を検討した。その結果、2名の他者がS1の目前で同時に作業をしている条件においては、明確な援助要請がなくても、S1は他者Aを援助した。研究2では、2名の他者が同時に作業をしている条件においても、いわゆる位置への「こだわり」によって、援助する他者を選択していたS2を対象とした。そして、常にS2を援助してくれた他者Aを選択する反応が生起するために必要な訓練変数について検討した。その結果、S2に自分を援助してくれた人は誰であったかを尋ね、応答させることにより、このことは可能となった。

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こんな論文どうですか? 発達障害者における相互援助行動の形成に関する研究--条件性弁別の枠組みを用いた予備的検討(松岡 勝彦ほか),2001 http://t.co/NUn0FOaBdz

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