著者
高木 良介 宮下 知幸
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.25, pp.17-24, 2010-03

Departmental Bulletin Paper貝殻形成に関与するタンパク質の多くはカルシウム結合能を持ち、加えて様々な結合様式を呈する。その中で、翻訳後修飾が関与する機構は重要であり、主に2つの機構が考えられる。1つは糖鎖に結合した硫酸基を介するもので、もう1つはリン酸基を介するものである。これらの修飾を受けた部位は負電荷を持つためにカルシウムイオンを引き寄せる。本研究では、カルシウム結合部位と予想されるリン酸基に注目し、パーリンのリン酸化修飾について検証した。パーリンはアコヤ貝の真珠層に含まれる分子量約16KDaのタンパク質で、カルシウム結合能があり、炭酸カルシウムの結晶形成を抑制的に制御する機能を持つ。ウェブ上のリン酸化修飾を予測するプログラムを用いてパーリンのリン酸化部位を予測し、パーリンは7ヶ所のリン酸化修飾される可能性がある部位を持つと予測された。リン酸化タンパク質検出試薬で解析した結果、パーリンはリン酸化タンパク質であることが証明された。また、アルカリホスファターゼを用いてパーリンの脱リン酸化を行った。その結果、パーリンは1分子当たり1個から2個のリン酸化修飾を受けていることを示唆した。

言及状況

収集済み URL リスト