著者
吉越 昭久
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.21, pp.p145-156, 1993-03
被引用文献数
3

近世の京都、鴨川・高瀬川の河川景観(特に、護岸の状態・河床と水流の状態・河川の利用と親水性など)について、名所図会類の挿画(絵)を資料として検討した結果、いくつかの知見が得られた。例えば、護岸をおこなうために石積み・柵・牛類・蛇籠など様々な工法がとられていたり、広い中洲が形成されていたことなどである。また、流水を舟運・洗浄・漁業などに利用するだけでなく、夕涼みなど河川景観の利用もおこなわれていたことなどもわかった。これらの絵から、近世の京都の人々は、鴨川などに水の恵みや、美しさを感じていたことが知られる。現在の親水性やウォーターフロントを計画する上で、名所図会類の絵は、大いに参考になろう。

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