著者
酒井 竜一
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.22, pp.p157-170, 1994-03

本稿は、アラム語の一方言であるシリア・パルミラ語碑文に関する初歩的な学習記録である。その出発点としてこれまで3回は、墓と列柱碑文を例に、主に単語の目安程度の意味を知る作業を試みてきた。ただし単純ミスや誤解が多く、各単語の正確な意味・語根・品詞・語形変化・発音等、いわゆる文法的な検討も今まだ皆無の状態にある。今後は、当面の課題である「単語集」を充実させながら、そうした点の学習にも努めたい。さて今回は、西暦137年に制定された有名な『関税碑文』の「序文」部分をテキストにとりあげる。パルミラ語とギリシャ語で書かれたこの碑文は、1881年にロシアのA・ラザレフによってパルミラ遣跡内のアゴラ南側で発見され、現在、サンクト・ペテルブルグ(レニングラード)のエルミタージュ美術館に所蔵されている。数年前、西藤清秀・豊岡卓司・酒井龍一の3名は、パルミラからの帰途この碑文を実見すべく同館を訪問したが、関係者不在のため実現しなかった。それは些かの心残りとなっている。以下、主に次の文献等に学びながら、テキストの検討を進める。

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こんな論文どうですか? パルミラ語碑文-4-(酒井 竜一),1994 https://t.co/FdXsgzwBJL 本稿は、アラム語の一方言であるシリア・パルミラ語碑文に関する初歩的な学習記録である。その出発点としてこれまで3回は、墓と列柱碑文を…
こんな論文どうですか? パルミラ語碑文-4-(酒井 竜一),1994 https://t.co/z5TGHBOLpt 本稿は、アラム語の一方言であるシリア・パルミラ語碑文に関する初歩的な学習記録である。その出発点としてこれまで3回は、墓と…

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