著者
梅原 頼子 Yoriko Umehara 鈴鹿大学短期大学部 Suzuka Junior College
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-10, 2016-03-10

内臓脂肪の蓄積は、生活習慣病と密接な関連がある。また、内臓脂肪の蓄積は年齢に伴って増加することから、青年期より内臓脂肪を蓄積することは生活習慣病へのリスクが高まるため、早期に発見し、生活習慣の改善に努めることは大切である。そこで、青年期の内臓脂肪蓄積と身体状況および生活習慣の関連について検討を行った。平成27年4月~6月、S大学短期大学部女子学生を対象に、内臓脂肪蓄積、身体状況調査、生活習慣を調べるための食物摂取頻度調査、食意識、運動習慣、睡眠についての調査を実施した。内臓脂肪蓄積と身体状況の関係については相関分析、内臓脂肪蓄積とBMIについては一元配置分散分析、内臓脂肪蓄積と体脂肪率、腹囲、AFI、食意識、睡眠についてはt検定を行った。その結果、内臓脂肪蓄積の推定には、身体状況を指標にできる可能性が示唆された。また、内臓脂肪蓄積と関連のあった生活習慣は、ご飯などの穀類をしっかり食べること、睡眠時間7時間未満であった。したがって、女子学生における内臓脂肪の蓄積を防ぐためには、適切な生活習慣を身につけ、体脂肪率や腹囲の測定を義務付けることが必要であると考えられた。

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