- 著者
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鈴木 元子
スズキ モトコ
- 雑誌
- 静岡文化芸術大学研究紀要
- 巻号頁・発行日
- no.17, pp.1-14, 2017-03-31
ユダヤ系アメリカ作家ソール・ベローのホロコースト体験者を主人公とした2つの小説『サムラー氏の惑星』及び『ベラローザ・コネクション』と、日本の作家遠藤周作の『沈黙』とその周辺のエッセイを中心に、比較文学文化研究をおこなった。1章の序論では共通するアイデンティティの葛藤について、2章では両作家の宗教的背景・大病との闘い・シュタイナーの影響について、3章ではホロコーストとキリシタン弾圧、及びその作風について、4章では同化か隠れかについて、アルメイダとフェレイラのマラーノ出自説からの読み直し、そして最後に、両作家のオウム/九官鳥という動物表象を論じて結びとした。