- 著者
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施 錦芳
- 出版者
- 専修大学社会科学研究所
- 雑誌
- 専修大学社会科学研究所月報 (ISSN:0286312X)
- 巻号頁・発行日
- no.570, pp.18-30, 2010-12-20
二年前、中国の対アフリカ援助に関する論文をまとめた(専修大学社会科学研究所月報、2008 年10 月号)。その際、2000 年までの中国の対アフリカの援助の実態、政策などを研究し、二つの案件(タンザニア-ザンビア鉄道事業、エチオピア・アジスアベバ環状道路事業とゴテラ立体橋事業)に対する事例研究を行った。21 世紀に入って、特に、2000 年10 月の第一回中国・アフリカ協力フォーラムの開催に連れて、中国は対アフリカ援助をさらに拡大し、国際社会の注目を集めている。本論文は、2000 年以来、中国の対アフリカ援助の特徴、内在する問題点を取り上げて分析する。五つの部分で構成されている。第一は研究の背景、手法および目的について述べる。第二は中国の対アフリカ援助の実態を紹介する。第三は四回にわたる中国・アフリカ協力フォーラムを考察し、中国の対アフリカ諸国援助の政策変遷を探る。第四は、2006 年以降の中国・アフリカ経済社会協力について述べる。第五は中国の対アフリカ援助の特徴を探り、中国の対アフリカ援助に関わる問題点を取り上げて分析する。