著者
ツォイ エカテリーナ
出版者
一橋大学国際教育交流センター
雑誌
一橋大学国際教育交流センター紀要 = Journal of global education and exchange
巻号頁・発行日
no.2, pp.81-91, 2020

本稿は、中級日本語学習者の「話す」活動におけるビデオブログの効果および課題についての報告である。学習者が授業課題の一環として継続的に作成したビデオブログのデータを用い、文法的誤用および語彙的誤用、発話の修復、沈黙、1文の長さを判定・測定し、分析項目間の相関を検討した。その結果、ビデオブログによる学習者自身の言語運用に対する意識化という効果が示された。また、一部のデータにおいては、ビデオブログの回数と文法的誤用、1文の長さとの間に正の相関が認められ、発話の長文化および文法的誤用の減少というプラス効果が示唆された。一方、語彙的誤用が増加するケースも見られ、沈黙との相関から、語彙選択の困難さが示された。これにより、「話す」活動におけるビデオブログの課題として、学習者が伝えたい内容を適切な言葉で表現できる語彙力の育成の必要性が確認された。

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