- 著者
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横尾 直樹
山本 和良
中村 潤一郎
本田 淳
上杉 昌章
斎藤 知行
- 出版者
- 日本腰痛学会
- 雑誌
- 日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.1, pp.111-116, 2003
- 被引用文献数
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3
18歳以上の女性ダンサー282名(プロ109名,アマチュア173名)を対象に,腰痛に関するアンケート調査を行った.バレエ歴はプロ23年,アマ15年と有意にプロが長く,週平均レッスン時間はプロ11時間,アマ6時間,年間舞台回数はそれぞれ12回,2回と有意にプロが多かった.腰痛はプロの92%,アマの84%に認めた.プロではそのうち43%がレッスンに支障のある痛みで,10%に休職の経験があった.腰痛の部位はプロ,アマともに有意に下位腰部,左側優位が多く,腰痛を誘発する動作は腰椎伸展時が最も多かった.病院,医院への受診は10%と低率であった.プロダンサーはバレエ歴が長く,十分トレーニングを積んでいるにもかかわらず,アマチュアに比べ休職率が高いなど腰痛が重度であり,腰背部のoveruseが原因の1つと考えられた.慢性的な腰痛や強い腰痛のあるダンサーは,分離症や疲労骨折などが存在する可能性があり,整形外科医による検診や,定期的なメディカルチェックなどが必要であると考えた.