- 著者
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嶋田 哲郎
- 出版者
- 特定非営利活動法人バードリサーチ
- 雑誌
- Bird Research
- 巻号頁・発行日
- vol.6, pp.S7-S11, 2010
秋田県北部(小友沼,八郎潟),福島潟,化女沼という国内を代表するヒシクイ <i>Anser fabalis</i> の大規模飛来地で,2008年12月19日,2009年 1月 9日,23日におけるヒシクイの個体数を調べた.12月19日から 1月 9日にかけて福島潟,化女沼で個体数が減少し,秋田県北部で個体数が増加した後,1月23日には秋田県北部での個体数が減少した一方で,福島潟,化女沼それぞれで再び個体数が増加した.1月中下旬,能代の平均気温は0.1~0.5℃であり,降雪量は66~79cmであった.降雪量の増加にともなう採食条件の悪化によってヒシクイは秋田県北部から南下したと考えられる.