著者
福井 英一郎
出版者
The Society of Agricultural Meteorology of Japan
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.145-152, 1944

(1) 半旬期別平均値で調べると最寒期は日本の大部分の地方で第5期 (1月21日~25日) が之に相當し, 一部の地方 (裏日本西半部, 琉球, 臺灣) では稍々晩れて現はれるが之は此の前後に於ける雲量及降水量の最多期と一致する。最も高温なのは第45期 (8月9日~13日) に現はれる場合が最多く, 臺灣, 琉珠, 南九州, 甲信地方では之より早いが之も此前後を通じて雲量と降水量が最も少くなる時に當つてゐる。<br>(2) 寒の戻りは日本では第27半旬 (5月11日~15昭) に出現し, 此の場合は殆ど其時期が一致して場所によつての遲速が認められない。其原因として考へられるのは前線帯の通過で此時期に通過するものが最定時性を有つてゐる爲と考へられる。秋の殘暑は第58半旬 (10月13日~17日) に出現することが最も多いが氣温の上昇量は前の場合の低下量に比して可なり小さい。<br>(3) 氣温の昇降度を6半旬頃に區切つて求めて見ると春及秋に最大きな値を示す。之は前線や低氣壓の通過に基くものと考へられる。又其地理的分布は緯度及水陸配布の影響が最大きい。

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