著者
角岡 秀昭
出版者
日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
雑誌
日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 (ISSN:13468111)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.233-241, 2005

1990年代までの歯科界は技術さえきちんと習得し, 努力さえしていればある程度の患者数は望め, 経営もそこそこやれていた時代であった.厳しい時代になるとは以前から言われていたが, まだ現在のように切羽詰った状態ではなかった.<BR>患者数からいうと, 15年前くらいのバブルの時代はまだ多かったが, 約10年前より徐々に減り始め, 5年程前からは日に日にどこの歯科医院も激減してきているようだ.<BR>経営収入も, 国の医療費の削減と国民の財布の紐の堅さが重なり, 15年前より7割近くに落ちている歯科医院が多くなってきた.以前は歯科技工士, 歯科衛生士を雇ってやっているといった院長が多く, 俺についてこい的殿様感覚で自分の医院を経営してきた院長が多かったように思える.<BR>しかし, この厳しい時代になると, 今度は患者さんが病院を選ぶ時代になり, 院長の力だけではどうしようもなくなった.スタッフとともに頑張るしかない時代になっている.これからの歯科医院は総合力で勝敗が決まるだろう.<BR>本論文において, これからの時代に生き残るためのスタッフ管理について述べてみたい.

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