- 著者
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山本 桂佑
小関 勝弘
塩見 弘幸
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
- 巻号頁・発行日
- vol.51, pp.G04, 2004
この報告は、「形」に対する人の感情と、そのときの目の動きとの関係を実験的に明らかにし、そこに何らかの法則性を見出すことを目的とし、終局的に構造デザインの一助にするものである。実験に使用した非接触眼球運動測定装置は、被験者の注視箇所、注視時間、および注視軌跡が測定できる。刺激として提示した「形」は丸や三角といった単純な図形である。被験者は38名の大学生が選ばれた。<br>実験の結果、「幸福」というような、人にとって良いイメージの図形に対しての注視時間は長く、反対に「怒り」というような悪いイメージの図形に対しては、注視時間は短いという傾向が示された。「怒り」や「破壊」のイメージを表す図形に対する注視点は分散しているが、「驚き」のイメージを表す図形に対しては、注視点の分散が少ない。<br>