- 著者
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熊谷 康文
佐々木 幹夫
- 出版者
- JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.66, no.1, pp.37-41, 2012
2011年3月11日14時46分に三陸沖を震源とする深さ約24km,マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生。三菱製紙八戸工場では「震度5強」を記録,発生とほぼ同時に東北電力66kV送電線が停電し,県工業用水も断水した。14時49分に太平洋沿岸に津波警報・津波注意報が発令され,15時頃に従業員の避難を開始した。震源地から約330km離れている八戸港へは,15時30分ごろに津波の第一波が到達し,16時40分過ぎに最大規模の大津波が来襲した。<BR>防波堤のある八戸港内の津波の高さは6.2mであったが,湾外南東部の階上町では最大10.73mの高さを記録しており,八戸港の北に位置する八戸工場では8.4mの高さが測定された。<BR>現在も復興途上にあるが,今までに行なってきた作業を基に,<BR>1.地震・津波発生時の状況<BR>2.八戸工場の被害状況<BR>3.復興に向けた取り組み<BR>4.設備復旧の対応(土木建築関係,機械関係,パワープラント関係,電装関係,早期復旧のポイント)<BR>5.設備の復旧状況<BR>等について報告する。