- 著者
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長峰 大輔
木田 裕己
川上 千明
- 出版者
- JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.2, pp.151-155, 2015
アンドリッツ社では,水力発電,環境改善技術,持続可能エネルギー,省エネルギー,創エネルギー技術,バイオ燃料,バイオ素材の技術開発に意欲的に取り組んでおり,今日ではアンドリッツ社における世界の売上の50%以上はこれらに関連するビジネスとなっている。地球に優しいエネルギーの礎は,アンドリッツの森林産業,パルプ・製紙産業向けのプロセス,設備に関わる数十年以上に及ぶ広範囲な経験等に裏付けられたものである。<BR>1)DKP連続溶解パルプ製造プロセス<BR>2)第2世代バイオエタノール技術<BR>3)HERB黒液回収ボイラ及び高濃度エバポレーター<BR>4)排熱回収システム<BR>5)バイオマスガス化技術<BR>6)バイオマス燃料技術・バイオマスペレット化技術(トーレファクション,ホワイトペレット)<BR>7)水力発電技術<BR>本稿においてはアンドリッツ社が有する環境技術のうち,近年特に関心を集めている技術(1,2,3,5,6,7)について紹介する。<BR>バイオマスエネルギー技術はそれぞれ単独でも十分に効果を発揮するものであるが,例えば高濃度黒液濃縮装置とHERB黒液回収ボイラ,CFBバイオマスボイラとトーレファイドペレットという様に組み合わせる事によって,さらに効率を上げる事が可能である。再生可能エネルギーとはいえ有限なエネルギー資源であり,限られた再生可能エネルギー資源を有効に使うためには,燃料の調達・供給を含めた計画と高効率な設備の検討をする必要がある。