- 著者
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木村 南
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
- 巻号頁・発行日
- vol.50, pp.36, 2003
自転車の軽量化のために1985年以降、日本の東レで開発された炭素繊維が自転車フレームとして採用され、オリンピックで東ドイツチームが金メダルを取り、その後ツールドフランスでの活躍もあり、自転車用素材として炭素繊維は広く受け入れられてきた。また、チタン合金もTig溶接の進歩に伴って徐々に拡大されている。またAlパイプも大径化により、ヤング率の低さをカバーして広く用いられるようになってきた。当初は接着構造が主体であったが、Tig溶接に置き換わってきている。これらの自転車における新素材の応用について過去30年間の日本で入手できる自転車、自転車部品を雑誌広告の中から抽出し、材料開発、接合技術開発の観点から整理した。結論として材料開発から約3_から_10年後に実用化がなされ、コスト的に従来材のCr-Mo鋼パイプのろう付け構造と同一コストになるまでにはさらに5_から_10年を要した。そこで著者が開発したオートクレーブを使用しないゴム型を利用する簡易成形法により、炭素繊維の応用例が少ない自転車ペダル等(Vf=25_から_40%)への応用を試みた。この技術を将来的には車椅子の軽量化に応用することを目的としている。