著者
田中 幸子
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.301-313, 2016

本稿は拙論『映画と芸術教育の接近(1)』に続く実践報告である。高校の芸術教育での映画作品の鑑賞の教育的意義を明らかにし,検討・作成した授業案をもとに,実践した内容を考察する。授業は,映像・映画史入門パートと鑑賞・分析パートで構成される。考察では,二つの仮説を検証するために,分析パートで実施した生徒たちのスケッチと文章記述を比較データとした。仮説は,(A)鑑賞及び分析を通して語彙は拡大する,(B)鑑賞及び分析を通して着眼点の多様化・拡大が見られるとした。映像用語の活用が見られるか,自らの美意識によって作品の全体から一部を選び出しその表現について制作者の意図・映像表現技法・鑑賞者側へ与える印象や影響について記述をしているか,という点を前・中・後期で比較する。

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