著者
橋岡 由佳 佐藤 慎祐 徳田 泰司
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.1128-1140, 2019

<p>入れ歯安定剤が硫酸バリウム(以下バリウム)の胃壁への付着過多を起こした場合の検査中の対応について検討した。</p><p>3社(A社, B社, C社)のバリウムと入れ歯安定剤2製品(以下D, E)を用いて粘度測定を行った。バリウムに人工胃粘液と発泡剤を加え粘度を測定した後D, Eを加えて再度測定した。既知の報告により本実験は50°Cのお湯30mLを追加して粘度測定をした。次にマーゲンファントムを撮影して視覚評価も行った。</p><p>D, E付加で粘度が上昇した。湯の追加で粘度はD, E付加前と同等または低下した。視覚評価では付着の評価も病変の評価も一部の条件を除き, D, E付加でバリウム溶液と有意差があり, 湯の追加でバリウム溶液と有意差はない結果となった。</p><p>バリウム溶液は懸濁液が冷水では粘度が上昇するためD, E付加で上昇した粘度を検査中に下げるにはお湯の方が効率的であると考えられた。ゆえにお湯30mLの追加は画質を担保できバリウムの付着を改善することが期待出来る。</p>

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (4 users, 4 posts, 1 favorites)

経験的に知ってたけど、論文にもなってるっぽいです。 https://t.co/tI4xVzvlhC https://t.co/kUxsCuK0So

収集済み URL リスト