- 著者
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山本 佳則
- 出版者
- NHK放送文化研究所
- 雑誌
- 放送研究と調査 (ISSN:02880008)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.12, pp.2-19, 2019
2019年6月に実施した「幼児視聴率調査」の結果から、幼児のテレビ視聴と録画番組・DVD、インターネット動画の利用状況を報告する。調査は、東京30キロ圏に住む2~6歳の幼児1,000人を調査相手として、6月3日(月)~9日(日)の1週間実施した。幼児が1日にテレビを見る時間(リアルタイム視聴)は1時間3分、録画番組・DVD(タイムシフト視聴)は25分、インターネット動画は16分だった。平日30分ごとの視聴率(再生率)は、午後7~8時台で、リアルタイム視聴に加え録画番組・DVDとインターネット動画も再生され、平日夜間は、リアル・タイムシフト・動画と視聴スタイルが多様化していることがわかった。高位番組は,テレビは「おかあさんといっしょ」などEテレの番組が多く入った。録画番組・DVDでは「アンパンマン」などリアルタイムで高位に挙がらない番組、インターネット動画では「YouTube」を経由してタイトル・ジャンルなど多岐にわたるコンテンツが視聴されていた。保護者の意識では、テレビに比べてインターネット動画に対してネガティブに捉えている傾向がうかがえる。保育園児と幼稚園児で平日の視聴状況を比べると、生活時間(起床・外出・帰宅・就寝)の違いから、テレビ視聴のピーク時間や高位番組に違いがみられた。今回から尋ねたアプリの利用について、幼児の4割が利用しており、動画の再生やゲームで利用されている。