著者
内山 秀彦 鈴鹿 輝昭 永澤 巧
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.47-53, 2019

<p>人と猫とのより良い関係を探るため,人の性格特性や動物に対する心的な態度が,人と猫双方の行動と生理学的反応に及ぼす影響について検討した。人と猫がふれ合う状況を設定し,このとき人および猫の行動分析とともに心拍変動解析による自律神経活動の測定,また同時に近赤外線分光法(NIRS)によって対象者の前頭前野活動を同時に測定した。その結果,人の性格(神経症傾向・開放性・調和性)や愛着度は猫に対する態度や行動に影響を及ぼし,人の気質的特徴における猫との相性の存在が示された。さらに,人は猫とふれ合うことで交感神経活性による適度に覚醒,前頭前野の賦活化による認知機能向上の可能性が示され,このことは猫とのふれ合いから得られる人の心身の健康効果の機序の一端を説明するものと考えられる。</p>

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