- 著者
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土井 修一
山崎 貴司
安岡 茂和
甲斐 拓也
梶原 剛史
夘野木 昇平
- 出版者
- 公益財団法人 高輝度光科学研究センター
- 雑誌
- SPring-8/SACLA利用研究成果集
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.1, pp.96-98, 2021
正極活物質に大気中の酸素を用いる次世代二次電池「水素/空気二次電池」において、ガス拡散電極(空気極)は、酸素を還元・発生させる役割を担うため、水素/空気二次電池の特性に大きな影響を与える。本研究では、放射光を利用した高分解能X線CTを用いて、Bi<sub>2</sub>Ru<sub>2</sub>O<sub>7</sub> 触媒、Ni 粉末及びポリテトラフルオロエチレン (PTFE) で構成される空気極の内部構造の調査を目的として、非破壊観察を試みた。また、実際にX線CT像を取得しながら観察用の試料作製方法を検討した結果、試料をキャピラリーに充填する方法が良いことが分かった。測定の結果、空気極内部に触媒粒子の凝集物や大きな空隙が存在しており、空気極の課題を抽出することができた。