出版者
山形県農業研究研修センター畜産研究部
雑誌
山形県畜産研究報告 (ISSN:13473816)
巻号頁・発行日
no.1, pp.25-33, 2003-01

とうもろこしの優良品種を選定して普及に資するため、基本調査では市販19品種、公的機関育成品種1品種、県内の現地では市販10品種を供試して比較調査を行った。極早生品種群では、供試2年目の36B08は標準品種のDK474と比し収量性が特に優れ、耐病性、耐倒伏性においても、同等以上であり有望と判断した。35Y54、DK520は紋枯病、すす紋病がやや劣るが、耐倒伏性、根腐病、収量性は優れ継続調査とした。DK537は収量性は優れるが耐病性が劣ることから見込みがないと判断した。早生品種群では、標準品種のP3540と比し供試2年目の33J24が収量性、耐病性、耐倒伏性共に同等以上であり、有望と判断した。供試2年目のDK567は標準品種と比し収量性、耐倒伏性については同等で、根腐れ抵抗性に懸念が残り、現地調査を再度実施する。供試1年目のKD640は収量性、紋枯病が同等もしくはやや劣るが、根腐病抵抗性が高く次年度も継続調査する。アラミスは収量性は同等であるが根腐病抵抗性が低く次年度以降の試験から除外する。ゆめちからは総合的にP3540より劣るため見込みがないと判断した。中生の早品種群は、標準品種33G26と比し供試2年目のKD620は収量性、耐病性、耐倒伏性等、総合的に劣ることから次年度以降試験から除外する。KD670は収量性、耐病性、耐倒伏性ともに優れており、次年度以降現地において精査する。中生の晩品種群では、標準品種の32K61と比しDK697は収量性、耐病性、酎倒伏性共に同等であり次年度以降も継続的に調査し精査する。晩生品種のX9854はG4742と比し収量性、耐病性、耐倒伏性共にやや優れており有望ではあるが流通種子に組み替え遺伝子の混入疑惑から販売中止となったことから次年度以降の調査をうち切ることとした。

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