著者
園田 潤 木本 智幸
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

海水は導電率が高く一般的に電波は伝搬しないとされており,現在では海水中では主に超音波が利用されている.我々は東日本大震災の津波災害による海底の行方不明者やがれきを探索するために,数百MHz帯の地中レーダを用いた海底探査を試みている.本稿では,宮城県閖上広浦湾と山元町磯浜漁港および坂元沖における地中レーダによる海底探査実験について,TDR (Time Domain Reflectometry) による海水の複素比誘電率の周波数特性と,CTD (Conductivity Temperature Depth profiler) による深さ方向の導電率分布の測定結果とともに,実際の地中レーダ画像からの海底物体探査について述べ,350 MHzの地中レーダで深さ10 m程度の海底物体の反射波が受信できたことを明らかにする.また,GPUを用いたFDTD法による海水中の電波伝搬解析を行い,実験結果の妥当性を示す.

言及状況

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今日の発表では,350/400 MHz帯の電波による船上からの海底探査の話をしたけど,実験や探査の方々もどのくらいの深さまで可能かなど興味を持っていただいたようで,春先にできなかった女川湾での実験をしたいところ https://t.co/lhu6CElcZu

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