著者
イボット アリジャン 大山 恵弘
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.1329-1335, 2019-10-14

近年,IoTや組み込みデバイスの普及によりUnix系OSを狙うELF形式のマルウェアが増加している.一方でELFファイルは対象となるアーキテクチャの多さなどターゲットの多様性が高く,解析が難しいという側面がある.本研究ではアーキテクチャに依存しない解析手法として動的リンク情報,とりわけ再配置されるシンボルの名前を使用したLinuxマルウェアの検知を試みる.先行研究としてimport APIのfuzzy hashを使用するWindowsマルウェアの分類手法に注目し,ELFファイルから得られたシンボル名にfuzzy hash関数を適用する.さらに得られたハッシュ値をベクトル化することで,機械学習を用いたマルウェア検知手法を提案する.