著者
吉益 順 三好 恭子 見本 真一 菊池 美也子
出版者
Japan Society of Ningen Dock
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.555-561, 2013

<b>目的:</b>健診における接遇改善のため,施設全体での取り組みのほかに放射線技術部が独自の方法で対策を試み,接遇向上に寄与することを目的とした.<br><b>方法:</b>部内で選ばれた風紀委員が接遇の月テーマ,週テーマを設定し,部内スタッフ26名全員がひと月ごとに当番制で接遇の評価担当者となった.評価担当者はテーマに沿って日常業務のなかでスタッフや健診現場を観察しながら,優秀な手本となる対応などを評価した.お互いの接遇を観察し合うなかで全体の意識と行動のレベルアップを図り,お客様の声や職員健診時のアンケートから効果を確認した. <br><b>結果:</b>優秀者として15名が取り上げられた.内訳としては20歳代8名中2名,30歳代4名中3名,40歳代10名中6名,50歳代4名中4名で経験年数の長いスタッフが多くを占めた.職員健診時の接遇に関するアンケート結果では,ほとんどが「良い」と「まあまあ」であった.「お客様の声」ではお褒めの言葉の割合が年々増加し,取り組みを継続した結果,平成24年はお褒めの言葉が苦情・要望を上回った.<br><b>結論:</b>部署独自の状況を考慮した方法で接遇改善に取り組むことにより,効果的に接遇向上がなされた.さらにレベルの高いサービスを提供するために今後も活動を継続していく必要がある.<br>