著者
大西 香代子 桂川 純子 三木 佐和子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.420-423, 2020-09-15

冬の気配が漂い始めた昨年12月半ば、町の集会所に私たち研究チーム3名とアシスタント4名が集まりました。この日、いよいよ日本で初めての試み、精神障害当事者が、研究者の行う研究に当事者の立場からアドバイスするというJ-SUGAR(Japan Service Users Group Advising on Research)がスタートするのです。 イギリスで始まったSUGAR*1を日本でも作ることが、私たちの夢でした*2。当事者主体が叫ばれながら、保健医療サービスを提供する側と受ける側のギャップ、横にというより何かしら縦に広がっているこのギャップを、小気味よく埋められるのではないか、そんなワクワクする思いと、うまくいくのかだろうかという不安とが混在していました。本稿では、日本でのSUGARの展開について報告します。