著者
植木 寛 三樹 修一 川嶋 善仁 本屋敷 敏雄 森田 哲生
雑誌
福山大学薬学部研究年報 = Annual report of the Faculty of Pharmacy & Pharmaceutical Sciences, Fukuyama University
巻号頁・発行日
no.16, 1998

バナデートは、摘出ラット脂肪組織の穎粒画分に存在するチロシンキナーゼ(PTK)、ミエリン塩基性蛋白質キナーゼ(MBPK)、cAMPホスホジエステラーゼ(PDE)の活性を促進した。部分精製PDE活性はPTKやMBPK画分の添加によって増強した。MBPK画分はウエスタンプロット解析によってMAPキナーゼ(MAPK)を含むことが確認された。これからの結果は、バナデートがバナデート感受性PTKによるMBPK、恐らくMAPK、の活性化を介してPDEの活性を増強することを示唆する。