著者
上田 憲治
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.41-55, 2016

<tt>僅かな燃焼性を有する冷媒R1234ze(E),R1234yf,R32 は地球温暖化係数が低く,ヒートポンプへの採用が期待されている.これら冷媒を機械室に設置される水冷チラーと屋外に設置される空冷ヒートポンプに使用した場合の火災・火傷等の事故確率を算定した. 算定には同一構造となる従来機器の漏洩事故統計データを分析し,急速漏れ,噴出漏れ事故を対象とした.着火源の抽出では同時期に報告された微燃性冷媒の燃焼特性を用いた.その結果,適切な機械換気を備えることで事故確率は3.89× 10</tt><tt><sup>-12</sup></tt><tt> 件/台・年となり安全とされる値より十分小さいことが判った.</tt><tt> </tt>