著者
上野 乃毅
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.4_30-4_38, 2009-10-27 (Released:2009-12-27)

ソフトウェアへの機能追加のために実装の大規模な刷新が必要になることがある.実装刷新において後方互換性を完全に保つのは難しく,作業の途中で頓挫する例が後を断たない.実装刷新に失敗すると,開発プロジェクトでは巻き戻しの作業が発生するだけでなく,実装刷新を担当した開発者がモチベーションを欠き,長期的な生産性低下に繋がる恐れがある.本論文では,オープンソース開発における実装刷新の失敗事例を調査し,共通の要因とその対処法を明らかにした.調査の有効性を示すために,世界中に膨大な数のユーザを抱えるソフトウェアGNU Emacsの暗号化サブシステム(約4500行)に関して,提案手法に従って刷新を行なったところ,作業を円滑に完遂できた.
著者
上野 乃毅
出版者
Japan Society for Software Science and Technology
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.30-38, 2009-10-27

ソフトウェアへの機能追加のために実装の大規模な刷新が必要になることがある.実装刷新において後方互換性を完全に保つのは難しく,作業の途中で頓挫する例が後を断たない.実装刷新に失敗すると,開発プロジェクトでは巻き戻しの作業が発生するだけでなく,実装刷新を担当した開発者がモチベーションを欠き,長期的な生産性低下に繋がる恐れがある.本論文では,オープンソース開発における実装刷新の失敗事例を調査し,共通の要因とその対処法を明らかにした.調査の有効性を示すために,世界中に膨大な数のユーザを抱えるソフトウェアGNU Emacsの暗号化サブシステム(約4500行)に関して,提案手法に従って刷新を行なったところ,作業を円滑に完遂できた.